人の「死」は必ずやってきます。
「死」という話はどうしても忌み嫌い避けられています。
元気なうちに終活、整える重要性を感じていますが「終末期」について知っておくことは、穏やかな最期を迎えられ幸せ度が上がるのではないかと思います。
自然に延命治療でもその人それぞれだと思っていますが、私はできるかぎり向き合いたいと思っています。
死にざま指南 ~看護師僧侶の取り組み~ 放送
NHK「クローズアップ現代+」HP
「死にざま指南 ~看護師僧侶の取り組み~」2019年4月16日放送
臨床宗教師 玉置妙憂さん(看護師・僧侶)
玉置さんは看護師僧侶として、穏やかで自然な死を迎える心構えを説き出版などされています。
看護師を続けながら、資格をとって臨床宗教師になり、穏やかな最期を迎えるための活動を始めています。
臨床宗教師(りんしょうしゅうきょうし)
終末期にある人に宗教の立場から心理面での寄り添いを行う宗教者、およびその養成講座修了者に対する仮称
出典: ウィキペディア(Wikipedia)
「医療が救いますよっていうのは今までの私のスタンスでしたけど、それも違う。仏様が救ってくださいますよっていうのはこっち(宗教)しかないから、それも危ないと思うんです。それだけじゃない考え方というか、流れが同時進行であって良いと思うんですよね。」
玉置妙憂さん (看護師・僧侶)
死を迎えるときの心と体の変化
放送内の朗読で、延命治療をせず自然な死を迎えるときの心と体の変化が詳細に描かれています。
死の予兆は、おおむね3か月前から現れ始めます。
多くの場合、始めに現れるのは、内向きになることです。
人に会ったり出かけたりしなくなり、テレビや新聞も見たくなくなります。
その代わりこれまでどういうことをしてきたかなどしきりに話したりします。
一生懸命自分自身の人生の整理をしているのです。
もうじき死ぬということは、ごくあたり前として食は細くなります。
周囲はそれが分かりませんから、心配して病院に連れて行きます。
栄養を入れれば餓死は免れます。
とはいえ、着地体制に入った人がもう一度元気になって歩けるようになる、ということではありません。
↓
死までの期間が1か月を切ると血圧や心拍数などが不安的になり、肌や爪、手足の血色が悪くなります。
↓
亡くなる2週間から1週間ほど前になると、たんが増えて、のどからゴロゴロ音がします。
苦しいだろうと心配になりますが、端から思うほど本人は苦しくないと言われています。
↓
亡くなるまで24時間を切ると、あごを上下に動かしてする下顎呼吸が始まります。
↓
人が亡くなる際の自然なプロセスです。
心停止の前に、それまで出なかった尿と便がいっぺんにバッと出ます。
血圧が低下して体中の筋肉が緩むためです。
そのおかげで亡くなった後の体の中はきれいに空になっています。
人は自分で自分の体をきれいにして、亡くなるのです。
今は昔と違って死が身近ではなく、経験値がありません。
死にゆくとき、人の心と体にどのような変化が起こるのか?
看取る人が、どう行動すればいいのか?
そのようなことを知っておくことで「ああすればよかった」という後悔を減らすことができるかも知れません。
臨床宗教師について
また、放送内で台湾の臨床宗教師のことも触れられていました。
アジアで「死の質・QOD(クオリティオブデス)」が最も高いとされる先進地の台湾。
台湾では患者のケアを医師と僧侶が一体となって行っています。
そして特に評価されているのが徹底した法律の整備。
患者には、治療の選択を保証し、それを尊重し亡くなっても、医師は責任を問われないと定めています。
民間の取り組みもすばらしく、台湾では会費や寄付で運営されている臨床宗教師の派遣ステーションがあります。
僧侶だけでなく、ボランティアの育成にも力をいれており、資格をもった臨床宗教師から傾聴のノウハウなどのトレーニングを受け、派遣されています。
私も終活を学ぶときに臨床宗教師の方が講師となり動画で学ぶ機会がありました。
実は少し抵抗感を感じたのですが、死についてとても深く学び、また自然の死の流れを知り、終末期にはその精神的なものも知ることが大事だと感じました。台湾の取り組みをみてなるほどと思いました。
しかし、日本でこういった仕組みを実現するのは難しいとされています。
玉置さん曰く、
「難しい原因が2つ
1つ目は宗教というものが前面に出てしまった場合の拒否感 2つ目は、何といっても資金 必ず原因として出てきてしまうんです。」
「あちらの台湾は、訪問していった先でお話を聞いたあと、では、いくらですなんて、もちろんやってないです。お金をもらってないんですね。
じゃあなぜあの場が、あの方々の活動がキープされているかというと、全部お布施です。国に頼らない、そして、お布施の文化がないこの日本で、どうやって資金を調達するかというのが大きな課題です。」
今回の放送で臨床宗教師の必要性を私は感じました。
もしバナゲーム
後日、カードゲームを体験しました。
介護や終末期医療の場で使われるカードゲームで、
もしものための話し合い、人生の最後にどう過ごしたいか?がわかるという亀田総合病院医師監修の「もしバナカード」。
今回2回目でしたが、1回目には全く考えてなかった「宗教家やチャプレンと会って話せる」「死生観について話せる」が入りました。
また時期を置くと今回選んだカードとは違うものを選ぶ場合もあり、また変わらないものは本当に大切にしたいことだとか・・・
前回と変わらず私の大切にしたいことは「不安がない」「いい人生だったと思える」。
自然の死の流れを知り、終末期にはその精神的なものも知ることは大事だと思います。
NHK「クローズアップ現代+」HP
「死にざま指南 ~看護師僧侶の取り組み~」2019年4月16日放送